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エキシビジョン・カッティングス 2021
Ginza Maison Hermes, Tokyo, Japan
2021/04/23-07/31

エルメス財団はロンドンを拠点にするフランス/イギリス人キュレーター、
マチュウ・コプランによる日本で初の展覧会「エキシビジョン・カッティングス」を開催いたします。
マチュウ・コプラン(1977年生まれ)は、2003年から展覧会というプラットフォームを用いながら、
どのようにその伝統的な役割や枠組みを揺るがすことができるかに挑み、
新たな展覧会の体験や知覚を提案するような実践を続けてきました。
例えば、共同キュレーションの展覧会であった「Voids. A Retrospective(空虚。回顧展)」
(ポンピドゥー・センター、パリ、2009年/クンストハレ・ベルン、2009年)では、
ギャラリー空間を空にすることを試みた歴代の展覧会を回顧展形式で再訪しました。
完全なる空虚(無)としての展覧会の体験は大きな議論を呼びました。
また、単独キュレーションでは「A Retrospective of Closed Exhibitions(閉鎖された展覧会の回顧展)」
(Fri Art クンストハレ・フリブール、2016年)にて、
アーティストの表現として閉鎖された歴代の展覧会を取り上げました。
後者は、本展でも、ドキュメンタリー映像作品として改めて紹介されます。

本展「エキシビジョン・カッティングス」は、「カッティング(Cutting)」という言葉の持つ、
二つの意味から構想されています。一つは、植物の「挿し木・接ぎ木」を示すもので、
有機体が人工的に生命を育むことをメタファーとしています。
これは、ある作品が一時的に切り取られて、展覧会の場所に移植され、その期間を通じて、
鑑賞者とともに育まれるつかの間の生態系を暗喩するものとして理解することができるでしょう。
また、もう一つは、新聞などの切り抜きや映画などの編集作業の意味で、
過去に行われた展示のアーカイブから文字通り「カッティング」して
制作を続けるコプランの身振りを示すものになります。

(エルメスのサイトを転載する)

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(西原尚によるライブ・パフォーマンス)

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